賃貸マンションのリノベーションを修繕費で計上した方がいい理由 2017年3月6日 8:00 AM
皆さま、こんにちは!サムズアップの小西です。
先週のブログでは、デザインやカラーコーディネートを意識してリノベーションをしていきましょうというお話をさせて頂いたかと思います。
しかし、リノベーションをするとなったときに、オーナー様が一番気になられるのはどれくらい金額が掛かるのかと言うことではないでしょうか。
まだ返済が残っている中で借り入れをしたくないとお考えのオーナー様も沢山いらっしゃることかと思います。
そこで本日は、リノベーションをするときは、修繕費として計上した方がいい理由をお伝えしていきます!!!
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1.「資本的支出」と「修繕費」
2.減価償却ではなく、単年度償却にする
3.まとめ
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1.「資本的支出」と「修繕費」
リノベーションと言っても、その経費は「資本的支出」と「修繕費」に分けることが出来ます。
資本的支出とは、資産の使用可能期間を延長させたり、価値を増加させたりするための支出のことです。
これは従来よりもバリューアップしたり、性能をアップさせることに繋がる修繕工事が該当しています。
たとえば、畳の部屋をフローリングに替えたり、3DKを2LDKに替えることなどが上げられます。
また、修繕費とは今までと同様に使用するための支出で、設備の修理や交換、維持管理などの工事が該当します。
性能アップが目的ではなく、あくまでも原状回復が目的の支出となっています。
たとえば、経年劣化したクロスを貼り替えることや傷ついた建具を交換することが上げられます。
2.減価償却ではなく、単年度償却にする
「資本的支出」は、減価償却をしなくてはならなくなります。
原価償却とは、ご存知の方も多くいらっしゃるかと思いますが、買ったときに一度に経費計上しないで、毎年少しずつ費用配分していくという考え方です。
たとえば、給排水設備、ガス設備などの償却期間は15年とされていて、かかった工事代金を15で割り、その分だけを毎年、経費として計上していくわけです。
一方、修繕費となれば、単年度償却をすることができるようになります。
たとえば、「いい条件ならば物件を売りたい」とお考えのオーナー様がいらっしゃいました。
できるだけ物件を高く売るために、リノベーションもして物件価値を高めたいとお考えになられていました。
しかし、いつ売却のチャンスが生まれるは分かりません。
半年後かもしれませんし、5年後かもしれません。
にもかかわらず、設備の償却を15年もかけて行うと考えると、かけた費用の全額を経費化できないうちに手放すことになるかもしれませんよね。
また、投資した分はできるだけ早く回収したいというのがオーナー様の本音かと思います。
ならば、向こう何年もかけて償却するよりも、単年度で一括償却して、節税効果の先取りをしませんかというご提案をさせて頂きました。
加えて、何より単年度償却を選んだほうが、その年の手残りだけでなく、翌年の手残りも確実に増やすことができます。
それは、翌年に支払う所得税や住民税などの税金額も減るからです。
建物は放っておいても、手入れしていても、いずれ老朽化していきます。
それなれば、設備の入れ替えなど、減価償却しなければならない工事は確実に増えることでしょう。
なので、室内のリノベーションをするときには、できるだけ単年度償却できるようにとご提案をさせて頂きました。
このオーナー様には、この手残りの増えるリノベーションを気に入って頂き、売却することなく、今でも退去が出る度に単年度償却できるリノベーション工事をして頂いております。
3.まとめ
いかがでしたでしょうか。
リノベーションはお金がかかるから・・・と諦めている方は多いことかと思います。
しかし、節税効果を狙ったリノベーションをすることで、手残りを増やすことも出来るようになるのです。
リノベーションや外壁工事をお金がかかるから・・・とマイナスに考えてしまうのか。
それとも、将来の収入を増やすための投資と考えるのか。
この考え方の違いが、お金を残すオーナーになるのか、資金繰りに苦しむオーナーになるのかの違いであり、ポイントです。
目先のことを考えるのか、それとも、将来を見越してのことを考えるのか。
これからの賃貸マンション経営において、この視点は必要不可欠です!!
今後が不安だというオーナー様がいらっしゃれば、ぜひお声かけ下さい!!